スタイル的にスマートな印象が強く、
”美しい”という言葉がピッタリとはまるフラットコーテッドレトリーバー。
「動きが少々鈍く感じられることもあるが力強く、
細身ではあるが貧弱でひょろひょろしているわけではない」 。
これは、フラットコーテッドレトリーバーを表現する際に、
古くから使われてきた表現だといわれています。
レトリーバーといえば、日本ではゴールデンやラブラドールが、
人気・知名度ともに圧倒的ですが、
近年ではこのフラットコーテッドもじわじわと注目を集めています。
本国イギリスでは、昔から貴族達に大事に扱われて来ており、
現在でもゴールデンなどに引けを取らないほどの存在となっています。
フラットは、他のレトリーバー種と同じく、水猟犬として活躍してきました。
なかでも、水に入ることを全く怖がらなかったのが、
このフラットだったといいます。
フラットの人気の秘密は、この水を恐れない勇敢さもそうですが、
見た目の優美さはもちろんのこと、それ以外にも、表情にも表れているように、
人懐っこく、気立ての優しいところにあるといっても良いでしょう。
フラットコーテッドレトリーバーは、他のレトリーバー種と同様に、
大型犬でありながら、ファミリードッグとして最適な犬種です。
ポメラニアン
ヨークシャーテリア
柴犬
フレンチブルドッグ
コーギー
フラットコーテッドレトリバーは、その表情からわかるように、
たいへん穏やかで優しい性格の持ち主です。
また、気立てがよく、攻撃性がほとんどありません。
飼い主に対してはたいへん忠実で、献身的に尽くしてくれます。
警戒心がほとんどなく、誰にでも愛想よく振舞い、非常に人懐っこい性格です。
フラットコーテッドレトリーバーは、そんな優しい性格ゆえ、
大型犬ですが番犬には向かない犬種です。
感受性が非常に高く、訓練性にも優れており、服従性もありますので、
しつけや訓練にもよく耐え、応えてくれます。
運動も大好きなので、飼い主も一緒に、アジリティなどのドッグスポーツを楽しむと、
よりコミュニケーションを取る事ができますし、楽しい暮らしの要素となるでしょう。
また、フラットコーテッドレトリーバーは優れた猟犬としての資質が強いため、
ただの遊びではなく、指示を受けて行う仕事的な遊びを好みます。
作業性の高い遊びやスポーツを取り入れると良いでしょう。
フラットコーテッドレトリーバーは大型犬ですが、
適度な運動をさせていればたいへんおとなしい犬種ですので、
室内での飼育でも何も問題はありません。
そんな優しい性格の持ち主ですので、
小さな子どものいる家庭でも問題なく飼うことができます。
フラットコーテッドレトリーバーはファミリードッグに最適な犬種といえるでしょう。
マルチーズ
シーズー
パグ
ジャックラッセルテリア
ボストンテリア
○被毛
名前の由来にもあるように、適度な長さの被毛が、厚く平らに生えています。
毛質はシルキーで、滑らかです。
フラット(平ら)であるために、撥水性にも優れ、
水猟犬として優れた能力を発揮しています。
この被毛は、豊富で厚くなっていますが、重さはあまりないといわれています。
しかし、体を守る役割はしっかりと果たしているという事です。
○毛色
ブラック、レバーの単色。
○他のレトリーバー種との違い
体型が、細身であること。
やや鼻稜(鼻筋)が長いこと。
○サイズ
体高:オス59〜61.5cm
メス56.5〜59cm
体重:オス27〜36kg
メス25〜32kg
体長と体高がほぼ等しいとされています。
○種類
厳密に言えば、本国イギリスの純血種と、
各国へ渡って品種改良されたその他とに分けられるようです。
特に、アメリカに渡って改良された物は、
アメリカンフラットコーテッドレトリーバーと呼ばれ、
日本にいるフラットは、ほとんどがこのアメリカンだといわれています。
ドッグショーなどで見かけるものも、ほとんどがこのタイプだそうです。
ニューファンドランド、アイリッシュセッター、ゴールデンなどの
特徴が強くあらわれているのがアメリカンの特徴で、
残念ながらフラット独自の特徴が薄くなっているという説もあります。
チワワ
ダックスフンド
パピヨン
ミニチュアシュナウザー
ビーグル
古くからヨーロッパで活躍していた猟犬である
ポインターやセッター等は、優秀な猟犬ではあったものの、
水に対する恐怖心を取り除く事はかなり難しかったといいます。
水への恐怖心を失くすべくトレーニングが行われてきましたが、
それはたいそう困難な事であったといいます。
そこで、19世紀初頭、これらヨーロッパ在来の猟犬と、水泳を得意とする、
ニューファンドランド由来のレトリバー種との混血が盛んに行われ、
水への恐怖心を持たない犬種の作出が熱心に行われました。
結果、レトリーブ能力に優れた犬種が多く作られましたが、
複数の犬種を用いた交雑種であったために、
長きに渡って雑種として扱われる事になります。
後に、これらの犬種が区別されるようになります。
その区別は被毛によって分けられました。
当初はウエーブがかった被毛の犬種でしたが、
撥水性を考えて、直毛の犬種と掛け合わされて作られたのが、
フラットコーテッドレトリバーとなります。
名前の由来も、その被毛の形態から来ています。
フラット以外では、ウェービーコーテッド、
スムースコーテッドなどと区別されていました。
このように作出されたフラットですので、
祖先を特定するのは非常に困難で、
ほぼ不可能といっても良いでしょう。
可能性としては、セッター、ラブラドール、ニューファンドランド、
コリーなどの混血があるといわれています。
フラットコーテッドレトリーバーは、20世紀始めまで、
非常に高い人気を誇っていましたが、
同じ水辺猟の用途として、ゴールデンやラブラドールが出現した事により、
繁殖数が激減する事となります。
第二次世界大戦後には、絶滅の危機を迎えることとなります。
しかし、この危機的状況を救おうという運動が起こったことで、
最悪の事態は免れることができました。
現在のフラットコーテッドレトリーバーは、戦禍を逃れ、
実猟犬として活躍していた数少ない鳥猟犬の子孫達だといわれています。
ボーダーコリー
トイプードル
キャバリア
ラブラドールレトリーバー
ゴールデンレトリーバー